空冷VW 空冷ビートルとの暮らし|タイプⅠ Type1 – 67年式を7年乗ってわかった魅力と現実

愛車遍歴
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空冷VW 空冷ビートルとの暮らし|タイプⅠ Type1 – 67年式を7年乗ってわかった魅力と現実

① 空冷ビートルとの出会い ― なぜこのクルマに惹かれたのか?

空冷VW・空冷ビートルに乗って7年、日常の相棒として付き合ってきました。この記事では、その魅力と現実を包み隠さずお伝えします。

僕の世代にとって、ビートルといえばやっぱり“アガサ博士の車”。黄色い空冷ビートル、タイプⅠ。「黄色のビートルを見ると幸せになれる」なんて話もどこかで聞いた。

そんな子ども時代の記憶が、いつの間にか“憧れ”に変わっていたんだと思う。

ビートルとは、僕にとって“時間をともにするパートナー”。人生の一部を、一緒に走った家族のような存在だった。

黄色の空冷ビートル。街角に佇む幸せの象徴

これから空冷VWの購入を考えている方は、初心者にもわかりやすい購入ガイドもぜひ参考にしてみてください。

② 空冷ビートルとは? ― 独自の魅力と67年式の個性

「空冷」って、いったい何?という人も多いかもしれない。簡単に言えば、エンジンを水ではなく“空気”で冷やす仕組みのこと。

空冷ビートルのエンジン音は、独特。「バタバタバタッ」と乾いた音が響き、乗っているだけで“機械が生きている”ような感覚になる。

▶ スペック(1967年式 Type1)

  • エンジン:1.5L 空冷水平対向4気筒
  • 馬力:約53hp(新車当時)
  • 駆動:RR(リアエンジン・リアドライブ)
  • トランスミッション:4速MT
  • 最高速度:130km/h
  • 全長:約4,070mm

詳しい空冷ビートルの歴史はフラット4公式サイトも参考になります。

1967年式は、実はビートル史においても「特別な1年」。アメリカ向けモデルにとっては旧と新の技術が混在する“過渡期”モデルで、内装の質感やボディ細部に独特の仕様が残っている。

僕が選んだのは、この“67年式”をベースに、「キャルルック(Cal Look)」と呼ばれるカスタムスタイルを施した一台。

キャルルックとは、余計な装飾を省き、バンパーやモールを取っ払い、シンプルでクリーンな見た目に仕上げるスタイル。言わば「空冷VWを自分流に着こなす」、そんな遊び心から生まれた文化だ。

キャルルックにカスタムされた1967年式ビートル。低車高と5スポークホイールが特徴

③ 購入から7年間 ― 喜びと苦労と、忘れられない物語

購入したのは、350kmも離れたショップの一台。実物を見ずに、メールのやり取りだけで決断。

条件は「1967年式・モール&バンパーレス・5スポークホイール・オールペイント済み」。カスタム費用込みで約150万円。当時にしては、かなり手ごろだったと思う。

▶ 乗ってみて感じたこと

法定速度内なら現代車と遜色ない走り。高速でも100km/h巡行OK。ただし、エンジン音は“味”があるぶん、決して静かとは言えない

▶ 故障とトラブル ― でも、それも“味”になる

  • 信号待ちでシフトレバーが抜け、手押しで路肩へ移動
  • アクセルケーブル断裂
  • ミッションオイル漏れ
  • フロアのサビ穴から水が浸入
  • ステアリングギアボックスのオーバーホール
  • 車高を戻す作業にも一苦労

時間も手間もかかる空冷VWですが、それ以上に得られるものがあるのも事実です。

お金も時間もかかったけど、それでも不思議と「嫌いになれない」んだよなぁ。
一緒にトラブルを乗り越えていくこと自体が、思い出になる。
それが旧車の魅力。

▶ 旧車購入のアドバイス

  • 最初に高くても“いい個体”を選ぶ
  • フロアのサビ、エンジンの異音、ブレーキなどは要チェック
  • 販売店のSNSやブログを見て「普段の仕事」を確認
  • 情報収集はイベントなどでリアルに!
  • 任意保険の“レッカー距離”は重要!

空冷VWのことをもっと深く知りたい方は、初心者向け購入ガイドも参考にしてください。

そして何より、空冷ビートルには「人を笑顔にする力」がある。子どもたちや年配の方に「わ〜懐かしい!」と声をかけられることも、しょっちゅうだった。

故障中のビートル。けれどそれも旅の一部、手押しで移動中のワンシーン

④ 空冷VWオーナーあるある ― 共感できますか?

  • ❄️ 冬はエンジンかからない。ヒーター?効きません(笑)
  • ⛽ ガソリンスタンドで、なぜか話しかけられる率100%
  • 👪 家族からの「また壊れたの…?」の視線、痛い(でも笑える)
  • 🔧 常に工具を積んでいる安心感
  • 📸 写真を撮られがち。SNSで勝手に“映え”素材にされてる説

⑤ まとめ ― 夢はまだ、道の先にある

空冷ビートルとの暮らしは、確かに手間もかかりますが、その魅力は計り知れません。

購入を検討中の方は、ぜひ購入ガイドを見て、不安や疑問を解消してください。

ビートルとは、僕にとって人生の一部であり、感情を乗せて走る相棒だった。今は家族と一緒に、ワーゲンバスで旅を楽しんでいるけれど、またいつか、もう一度タイプ1に乗りたい。

もし子どもたちが巣立ち、バスを持て余す日が来たら――ビートルでエリバ(Eriba)を引っ張って、夫婦でゆっくりキャンプ旅に出たい。

そんな日を夢見て、今日も鍵を回す。

⑥ 次回予告 ― 空冷VW購入ガイド編

次回の記事では、空冷VW、特にタイプⅠの購入を検討している初心者の方に向けて、失敗しない選び方のポイントや注意点をわかりやすく解説します。

「空冷VWの購入って何から始めればいい?」「どんな状態の車を選べばいい?」そんな疑問にお答えし、実際の体験談も交えて丁寧にお伝えしますので、ぜひお楽しみに!

空冷VW初心者向け購入ガイドはこちら

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